主日の朗読聖書 - C年 祭祝日

テーマ :わたしはまことのぶどうの木であり、わたしの父は農夫です

第一朗読:箴言8、22-31

主は、その働きを始める前から、 そのみわざの初めから、わたしを得ておられた。 (Pro 8:22 JAS)

第二朗読:ローマ5,1-5

この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。 (Rom 5:5 JAS)

福音朗読:ヨハネ16,12-15

しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。御霊は自分から語るのではなく、聞くままを話し、また、やがて起ころうとしていることをあなたがたに示すからです。 (Joh 16:13 JAS)

父が持っておられるものはみな、わたしのものです。ですからわたしは、御霊がわたしのものを受けて、あなたがたに知らせると言ったのです。 (Joh 16:15 JAS)

 
釈義 - C年 祭祝日

第一朗読:箴言8、22-31

箴言はさまざまな書物の収集である。この収集の中で最も大きな部分は箴言10章から29章まで分である。この部分は紀元前7世紀前書かれた書物だと考えられている。箴言1-9は紀元前5世紀に書かれた章物と言われている。どちらの部分にもユダヤ人の知恵的な箴言だけではなくエジプトの箴言と関連する作品がある。第一朗読の言葉はエジプトの文化から影響を受けたユダヤ人の考え方である。ここで知恵は神によって最初に造られたものされる。この知恵は神の力の元である。

第二朗読:ローマ5,1-5

ローマ使徒への手紙の主題は「信仰による義」である。「信仰による義」と言うのはどのように人が正しい人として神に認められるかということである。パウロの教えによれば人は自らの行いのおかげででは無く、自らの信仰によってのみ正しい人として神に認められる。

第二朗読の言葉には直接ではないけれども三位一体について教えがある。

父-「信仰によって義と認められた私たちは(…)神との平和を持っています」

子-「、私たちの主イエス・キリストによって、神との平和を持っています。

またキリストによって、いま私たちの立っているこの恵みに信仰によって導き入れられた私たちは、神の栄光を望んで大いに喜んでいます」

聖霊-「、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。」

福音朗読:ヨハネ16,12-15

ヨハネによる福音書の言葉に三位一体の教えが直接出ている。15行の教えが神(父)とイエス(子)の関係について教えである。14行の教えがイエス(子)と聖霊の関係について教えている。そして論理的に聖霊と神(父)が関連している。

 
メッセージ - C年 祭祝日

 

「真理の霊が来ると、あなたがたを導いて、真理をことごとく悟らせる。」(ヨハネ16,13)

 

教会は、聖書の中で記されている神の啓示を教えます。真の神様は初めも終りもなく、すべてに及ぶ全能者であるから、唯一であり、他のものを神と呼ぶことはできません。キリストの言葉によれば、御父は真の神であり、御子キリスト自身も、聖霊も完全な神であると言います。これについて本日の福音の中でキリストは、御父が持っているものはすべて、ご自身のもの、聖霊はキリストのものを受けて、弟子たちを通してすべての人々に与えてくださると教えます。したがって、教会は、御父と御子と聖霊を信仰の対象にして、神を「至聖なる三位一体」と呼びます。

これは、人間には理解できない偉大な神秘です。人間は世界をコントロール(支配)するために研究を重ねて、ものを理解しようとしています。神様がお定めになった秩序を壊さない限り、それは御旨に従って行う尊いことです。なぜなら、神様は人を造られた時、「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ」(創1,28)と言われて、造られた世界を人間にお与えになり、私たちを御自分の代理として祝福してくださったからです。しかし、三位一体の神様は、人間によって理解されるものでもコントロールされるものでもありません。それを試みようとする者は、創世記が例える最初の人間アダムとエヴァのような罪を犯す危険があります。すなわち、人間が神様のようになりたいという傲慢の過ちです。

三位一体の啓示は神様を理解するためではなく、神様について真理を知り、信じるためです。洗礼の時の私たちが約束したことは、神様を理解することではなく、父と子と聖霊を信じるということです。信じている私たちは、「父と子と聖霊」の御名によって祈り、神様との交わりに加わり、秘跡の内に神様と一つに結ばれるのです。神様は愛だから「父と子と聖霊」は一体です。愛のある所には神様もおられます。神の啓示であるキリストは、ご自分の死と復活をもって真の愛を現してくださいました。この愛を知って人生の中で活かす人は、三位一体の神様の交わりに加えられ、神の命に与り、永遠に生きることができるのです。これは聖霊によって私たちに悟らせる真理です。

 
主日の朗読聖書 - C年 祭祝日

ヨハネ14・15-16, 23b-26


〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕15「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。16わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。
23bわたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。24わたしを愛さない 者は、わたしの言葉を守らない。あなたがたが聞いている言葉はわたしのものではなく、わたしをお遣わしになった父のものである。
25わたしは、あなたがたといたときに、これらのことを話した。26しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。

 
主日の朗読聖書 - C年 祭祝日

テーマ :その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです

第一朗読:使徒言行録2,1-11

すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。 (Act 2:4 JAS)

第二朗読:ローマ8,8-17

もしイエスを死者の中からよみがえらせた方の御霊が、あなたがたのうちに住んでおられるなら、キリスト・イエスを死者の中からよみがえらせた方は、あなたがたのうちに住んでおられる御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださるのです。 (Rom 8:11 JAS)

福音朗読:ヨハネ14,15-16,23b-26

わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。 (Joh 14:16 JAS)