メッセージ - A年 復活節

今日は世界召命祈願の日にもあたっています。教皇フランシスコは、「2020年第57回世界召命祈願の日」の教皇メッセージの中で、召命について語る時に最初に取り上げるべき言葉は「感謝」であると述べています。私たちが主に従い、それぞれの召命の道を歩む上で困難や疑いや恐れに見舞われるけれども、私たちは決してひとりではない、主がともに歩み、助けて下さる。自分自身とその人生計画は、自分の中で決定した計算の結果ではなくて、まず天からの呼びかけがあって、それに応答することだ、まず私たちに寄り添い、行き先を示し、導き、勇気を与えて前に進ませて下さる、そこには主の優しいまなざしがある、だから「感謝」こそが召命について最初に挙げるべき言葉だ、と教皇は語っています。

今日の福音朗読箇所(ヨハネ10:1-10)の直後(10:11、14)では、イエスが直接自身について「わたしは良い羊飼いである」と語っていますが、今日の箇所でも、羊飼いとその羊のたとえは、まさに教皇フランシスコが語る召命のあり方を表しています。まず羊飼いの呼びかけがあって羊はその呼びかけの声を聞き分ける、羊飼いが先頭に立っていき羊は彼について行く、まさにまず主の呼びかけがあり、私たちがそれに応え、従うという応答です。

羊が羊飼いについて行くのは、羊が羊飼いの声知っているから、その声を聞き分けるからだと言われています。私たちは知っているからついて行きますが、知っている、というのは、ただ知識として持っているということではなくて、愛しているということです。良い羊飼いであるイエスが語る言葉を理解するだけではなく、それを大切にして自分自身の言葉と行いにする、ということです。その生き方を知り、それを受け入れて自分の生き方とするということです。

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