メッセージ - B年 年間

先週の福音朗読、ヨハネ福音書に見られる弟子の召命物語と同様、今週の福音朗読箇所(マルコ1:14-20)でも、やはりイエスは漁師たちを弟子にするとき、彼らをご覧になって、呼びかけ、彼らがそれに応える、という召命のパターンが見られます。弟子になる人々の応え方は、ただついて行くというのではなく、それまでの生き方を捨ててイエスに従うという、新しい生き方の選択として描かれています。

シモンとアンデレはイエスに呼ばれたとき漁をしていましたが、漁師として生きるシンボルであり、漁師としての仕事に実質的にも必要不可欠で、その時もまさに打っていた「網」を捨てて、イエスに従いました。ヤコブとヨハネも同様です。漁師として必要で、そのアイデンティティでもある舟をおいて、それまでの人生で最も重要な人間関係である家族関係の象徴、父親を残して、イエスとの関係を深めていく生き方を選びます。

私たちの「召命」は、一方で「呼ばれている」「必要とされている」というものであり、また他方、自分の意思で自分の生き方において何を優先させるかを「選択する」というものでもあります。その両方を大切にしたいと思います。

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