メッセージ - B年 年間

今日の聖書の朗読は、神の全能と救いの力について述べています。

第一朗読のヨブ記による神は「高ぶる波をとどめる」方であると記されています。当時のイスラエル人が知っている海は、強大な力を示すものであり、恐れを感じさせるところなのです。海の波を治めることによって、神の全能、救う力を知り尽くすことができます。

福音朗読は神の全能というテーマで続きます。激しい突風が上がり、岸から漕ぎ出したキリストの弟子たちの船は大波で溺れそうになります。その時「先生私たちが溺れてもかまわないのですか」という叫び声を聞いたキリストは、「黙れ。静まれ」と命じておられます。さらに「いったい、この方はどなたなのだろう。風や湖さえも従うではないか」と弟子たちが驚いて言い、ナザレのイエスが神から来られたメシアであるということが示されています。実は、このメシアが示しておられる力は、海の波を静める力だけではなく、すべての人類の歴史の「波」、また私たち一人ひとりの人生の「波」を落ち着かせる力であり、新しい命をもたらす救いの力なのです!

第二朗読の使徒パウロの言葉によると、イエス・キリストに結ばれる人は、「新しく想像されたもの」となっています。それは、キリストの死と復活によるものです。

皆さん、現代においても、日常生活の中にある苦悩や悩みなどが波のようであり、私たち一人ひとりの人生の小舟が溺れそうに感じることがあるのではないかと思います。しかし、溺れそうになった時こそ、キリストを信じるように招かれています。ガリラヤ湖で船に乗ったキリストの弟子たちと同じように。確かに、弱さや恐れを感じることなどがありますが、私たちの人生の小舟が揺らぐことにならないように、我が主イエス・キリストに寄り添って、神様の救いと全能を信じましょう!