メッセージ - C年 復活節

今日の聖霊降臨に読まれる第一朗読では、弟子たちに聖霊が下った場面が読まれています。この中で聖霊に満たされた弟子たちは、「霊が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした」と書かれています。この箇所を読むとき、いつも思い出すのは、海外司牧研修中に行っていた聖書分かち合いです。言語に堪能ではなかったのでいつも不安だったのですが、不思議と通じていたようでした。この時に、私たちが互いに歩み寄ろう、理解しようとする間に聖霊はいつも働いており、弟子たちに起こった聖霊降臨の出来事も弟子たちが福音を伝えようとする熱意の中に、聖霊が働いていたのではないかと感じるようになりました。

福音でイエスは弟子たちに聖霊を送る約束をしていますが、その前に「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る」と言われています。それは聖霊の約束と一見関係のないように見えますが、そうではないように感じます。それは聖霊がイエスの掟を守るように、すなわち互いに愛し合いなさいという掟に私たちを導くからです。だからこそ、私たちが人を理解しよう、人に寄り添おうとするときに、聖霊は私たちを導くということを忘れてはならないように思えます。