メッセージ - B年 復活節

テーマ: 「あなたがたに平和があるように」

復活したキリストは御自分の弟子達に現れる度に、「あなたがたに平和があるように」と繰り返して挨拶します。「こんにちは」というような挨拶は、イスラエルの地域で、「シャローム(あなたに平和を)」と言う習慣があります。ところで、イエス様が言う「シャローム」とは、言葉の意味を考えない社会礼儀として用いるものではない、と福音の中で強調されています。それは、キリストは人の心の平和のために命を献げて、ご復活の勝利によって与えられるものだと言います。

本日の福音では、キリストの平和を生きるために幾つかの手段が教えられています。

復活したキリストが弟子達の真ん中に立ったということは、どんな人間共同体(家庭、教会、社会)も、キリストを中心にして生きる必要性があるということを促しています。

キリストが受難によって受けた手と脇腹の傷を弟子達に見せたということは、我々の一人ひとりがキリストによって死に至るまでに愛されたことを知り、秘跡の中でキリストの過越の神秘に与る大切さを教えています。

キリストが弟子達に息を吹きかけて神の霊を与えたことは、私達がキリストの心を持って神様の愛を実践していくことに遣わされていることを現します。

キリストが弟子達に罪を赦す権能を与えになったことは、私達が神に赦されて、人を赦すように召されているということを示します。

これを信じて実行するすべての人は、キリストの御復活による真の平和で満たされることでしょう。