釈義 - B年 祭祝日


第一朗読:出エジプト24,3-8

第一朗読の言葉は、シナイ山で神が選ばれた国民(イスラエルの12の部族)と契約する儀式について語られたものである。このシナイ山の契約が、物語の第二部分である。第一部分は出エジプト24,1-2.9-11にある。シナイ山の契約によって神はイスラエル国民の神となり、イスラエル国民は神のものとなった。シナイ山の契約により、神の義務はイスラエル国民を守ることであり、イスラエル国民の義務は神の律法に従うことであると定められた。シナイ山の契約の儀式を行う時には血が使われた。ユダヤ人にとって血というのは命である。そして、その命は神の物である。

第二朗読:ヘブライ9,11-15

シナイ山の契約は神とイスラエル国民だけの契約である。つまり、ユダヤ人以外の人々はこの契約を結ぶことができない。だから、神はイエス・キリストの血によってすべての人間と新たな契約をされた。この契約はだれでも結ぶことができる。必要なことは一つだけである。それはイエスを信じることである。

福音朗読:マルコ14,2-16.22-26

イスラエル国民はシナイ山の契約を行う前、エジプト捕虜から解放される前日に、 過越の小羊をほふった。その時から「過越の小羊をほふる日」と呼ばれる祝が、ユダヤ教の第一のお祝になった。この祝は神の力でエジプト捕虜から解放されることの印
になった。
イエスの血によってなされた契約は受難の時に行われた。この一日前にイエスは弟子たちと一緒に「過越の小羊をほふる日」の晩餐をした。その時、イエスが「過越の小羊をほふる日」の意味を変えた。その時から「過越の小羊をほふる日」がイエスの血で
なされた新契約の印になった。そして、このお祝の意味は、罪から解放されることとなった。イエスの最後の晩餐はカトリック教会のご聖体の源泉である。