釈義 - B年 年間

第一朗読:知恵7,7-11

知恵の書の著者はソロモンであると思われたこともあった。ユダヤ人の歴史の中でソロモンは他の人間と比べると「特別な知恵がある人」と呼ばれる。ソロモンの時代に唯一王国に平和があったからである。第一朗読の教えは、知恵を貰うためには祈りが必要だということである。そして、すべての良いことの泉は知恵である。つまり、良いことが訪れるためには祈りが必要である。

第二朗読:ヘブライ4,12-13

ユダヤ人にとって「唯一神がいる」という考え方は人生の源である。神は言(ことば)で全世界を造った(創世記1、1-2,3)。だから、神の言は命の源であり(申命記32,47)、いつも目的に達し(イザ55,10-11)、万物のことや人間の心を知る(ローマ8,27;使徒15,8)。

福音朗読:マルコ10,17-30

イエスは神の子として神の言を述べ伝えた。神の言と人間の言葉は異なる(たとえば、人間にとってお金は力や幸せや楽な生活などを意味するが、神にはお金が人間の心に毒となるものとされるというようなこと)(10,23)。だから、人間にイエスの教えを理解することは非常に難しかった。神の言を理解できることが神から貰った恵みである(10,27)。