釈義 - B年 年間

第一朗読 申命記6,2-6

第一朗読の言葉は申命記の申命的な神学を復習する一つの部分である(申命記5,32-11,32)。ここで思い出される教えは次のものである:主は唯一神である(6,4);神を愛することが義務である;神の言葉を覚えなければならない(6,6);神の律法に従う(6,2-3)。この教えはユダヤ教の基本である。

 

第二朗読:ヘブライ7,23-28

ヘブライ人の手紙はユデオクリスチャンの書物だと思われる。というのは、神学的な基本はイエスはメシアであるとしているが(キリスト教)、この教えを説明するためにまだユダヤ教らしい表現を使っている。著者にとってその当時は終末的な時期である(1,2)。この時期に大祭司は一人であり、それはイエスである。イエスは祭司としてメルキゼデク のような祭司である。それは、レビ的な司祭よりもっと深い意味がある。イエスの司祭は永遠であり、彼が捧げた捧げ物はすべての人々を救うことができるからである。

 

福音朗読:マルコ12,28b-34

マルコによる福音書によれば、イエスは「すべてのいましめの中で、どれが第一のものですか」 という質問に答えるために申命記6,4-6の言葉(神を愛しなさい)とレビ記19,18の言葉(隣人を愛しなさい)を使った。ユダヤ人たちもこの二つの教えを知っていた。問題は、教えを知ることではなく、知っている教えのとおりに行うことである。