メッセージ - B年 年間

「真理とは何か。」ヨハ 18:38

エルサレムの群衆は、キリストがこの地上の王になって、ローマの支配から解放してくださると望みをかけていました。そこには真理がありませんでした。ユダヤ人の指導者達はイエス様がユダヤ人王になると、自分たちの悪かったことが明らかになり、ローマ帝国との争いが起こると財産を失うことを恐れていたので、キリストをローマ総督ピラトに死刑にするために引き渡しました。そこにも真理がありませんでした。キリストを裁いたピラトは、「真理とは何か」と尋ねたが、真理のために自分を犠牲にしたくなかったから、真理から離れて、キリストを十字架に付けてしまったのです。

ピラトの前にキリストは自分の王国はこの世のものではないと言います。真理に属するものは皆、キリストの声を聞き、神の国(王国)の市民となります。キリストが「真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た」(ヨハ18,37)のです。キリスト自身が、「道、真理、命」(ヨハ14.6)です。

神様がイスラエルの王に次のことを求めました。善い王は、正しい裁きを行い、民を敵から守り、養い、貧しい人、弱い立場にいる人を助けるということです。キリストは真理のために命を献げ、赦しを持って裁きを行い、御自分の体で私たちの心を養い、御自分の死によって、私たちを罪から解放し、ご復活を持って人間の敵である悪と死に打ち勝ったのです。

したがって、キリストのみは、王の条件を完全に果たしたのです。キリストのみが真の王であり、主であることは真理です。