メッセージ - A年 年間

 

「高価な真珠を一つ見つけると、出かけて行って持ち物をすっかり売り払い、それを買う。」マタ 13:46

 

最高の幸福のためにどうしても必要だと思われるものは、そう思う人にとって最も価値の高い宝物になります。人によって、それは、物質的な富や健康であったり、仕事や娯楽であったり、学歴、社会的な位置や権力であったり、または、他人に認められることや多くの友人がいることであったりします。

人間の最高の幸福のために何よりも必要なのは、神の国、つまり神との愛の交わりであるということを宝と真珠についてのたとえによって、イエスが教えています。

たとえに出る人と商人が見つけた宝や真珠を手に入れるために、自分の持ち物を売ったように、神の国に入るために、言い換えれば、神との愛の交わりに生きるために、今まで自分の宝として思われたものを手放し、そのものの束縛から自由になる必要があるのです。

今までの生き方への執着が強ければ強いほど、その生活の中心になっていたもの、頼りにして来た物を手放すのは、難しいです。それができるために、聖パウロと同じように、キリストの愛の素晴らしさと「万事が益となるように共に働く」(ロマ 8:28)神の力の偉大さを知るようになることによって、今まで自分の宝になっていたものを現実的に見る必要があります。つまり、このものは、今まで非常に役に立っても、思ったほど価値がないこと、思ったほど力がないこと、それなりに良い物であっても、ないよりもあった方がいいようなものであっても、自分の幸福のためにどうしても必要ではないこと、場合によって真の幸福を妨げるものであることを認める必要があるのです。