メッセージ - B年 祭祝日

典礼暦年の始まりは、毎週の「主日」です。その日に信者は集まって、主の死と復活を祝い、同時に私たち自身の死と復活を、ある意味で、体験します。後代の典礼暦では、聖木曜日に主の晩餐の夕べのミサで、聖週間の雰囲気の中で、主の死と復活を記念します。その後の典礼暦の展開の中にこの「キリストの聖体」の祭日が現れることになります。

 

ちなみに、聖霊降臨祭の後に始まる「年間」(正確には、年間節)の中には、全部で7つの「主の祝祭日」があります。それらには、5世紀にさかのぼる古いものから20世紀に生まれた新しいものまでが含まれています。「キリストの聖体」は、西方教会に固有の4っつの祝祭日の一つとなっています。この祝日が始めて祝われたのは十三世紀(1247年)でした。それはリージュの修道女ユリアナが、1208年に受けた啓示に端を発すると言われています。教皇ウルバノIV性は、教令を発布し、聖霊降臨後の木曜日にこの祝日を設定しました。

これは、西方教会において教皇がその権威をもって新しい祝日を奨めた最初の霊となっています。後に、教皇クレメンスV世とヨハネXXII世がこれを確認してようやくこの時期に西方の全教会で祝日となりました。

 

さて、当日の三つの朗読に共通するテーマは「契約」です。第一朗読の出エジプト記と福音書では「契約の血」が共通しています。しかし、前者の契約の血は「雄牛の血」が神とイスラエルの民との契約のしるしとなっていますが、新約では「イエスの血」が神と人をつなげる契りの血となっています。第二朗読のヘブライ書では「キリストの血」。「血」は旧約聖書でも新約聖書でも「いのち」を指しています。イエスご自身が、その「いのち」つまり、生涯の奉仕を通して、人間と神のつながりを回復させてくださった、というのがキリスト教の信仰です。

そして、その和解の働きをキリスト者は担い、継続させていく恵みと使命を与えられていることを想起し、私達の生き方を整えていきたいと思います。