メッセージ - C年 四旬節

ルカ13,1-9

 

「言っておくが、あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる。」ルカ 13:3

 

正しく生きる人であっても、正しくない生き方をしている人であっても、おそらく、世の終わりまで他人の悪い行いやいろいろな事故によって様々な害を受けることがあるでしょう。つまり、私たちは、いくら気をつけても、どんなことをしても、そのような苦しみを完全に避けることができないということです。

けれども、そのような苦しみを避けることができなくても、私たちは出遭う悪や苦しみによって滅ぼされること、また、命と最高の幸福の源である神から切り捨てられるというような究極的な苦しみと同時に絶対的な悪を避けることができます。そのために必要なのは、悔い改めなのです。

悔い改めるということは、メタノイアをすること、つまり自分の考え方や価値観を正すということなのです。正しい価値観を持つということは、悪を悪として、自分に害を与えるものを害を与えるものとして認め、善を善として、自分を生かすものを自分を生かすものとして認めることなのです。

それは、簡単なことに見えるかも知れませんが、実際には難しいことなのです。なぜなら、私たちは互いに矛盾している情報を与えられていますし、多くの場合は善や幸福を楽しみや快楽と間違って、物事の表面的な魅力や偽りの価値によって騙されるため、なかなか正しい判断ができないからです。

私たちは、善を悪から見分け、自分を生かすものを、自分に害を与えるものや自分を死なせるものから見分けるようになって、正しく考え、正しい判断をしたいならば、私たちを創造してくださったゆえに、誰よりも私たちのことを知っておられる方、しかも、私たちを愛してくださり、私たちのために善だけを求めておられる方の言葉に耳を傾け、この言葉に従う必要があるのです。