メッセージ - C年 年間

イエスが伝え、私たちが信じている「復活」は「よみがえり」「蘇生」とは異なります。それが「よみがえり」「蘇生」であるなら、「復活」は、今私たちが生きているこの世の命の延長でしかありません。だから「復活」を「よみがえり」の意味でしか捉えていなかったサドカイ派の人々は、この世の結婚と跡継ぎの制度を復活にあてはめてイエスに難癖をつけ、論争を挑んできました。

しかし、それは大変な思い違いでした。復活の命は、この世の命とは全く異なるものです。だからこそ私たちは今、苦しみや痛みがあるとしても、希望を持って、喜びを持って生きています。不完全な世の中に垣間見える神の愛を信じながら、力づけられて簡単ではない日々を生きています。第一朗読のマカバイ記や、第二朗読のテサロニケの教会への手紙でパウロが語っているとおりです。現実に目を向けるとき、そこには確かに悪があり、苦があります。しかし、神は悪を悪のままで、苦しみを苦しみのままで、死を死のままで捨て置かれることはない。それをすべてくつがえす復活によって、神はその愛と力を示されます。

「神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ」という主イエスの言葉の通り、神は、今ここで生きている私たちの神であり、復活の命に生きている者の神でもあります。これまでも、今も、これからも、そして永遠に私たちを愛し養って下さる神のいつくしみに信頼して、まっすぐに歩んでいくことができますように。