メッセージ - B年 復活節

復活節も第6主日となって聖霊降臨が近づき、第一朗読では初代教会における聖霊の働きが語られています。聖霊が異邦人の上にも注がれ、民族的な垣根を越えて福音が広がって伝えられていく様が描かれています。

第二朗読と福音朗読では「愛」がテーマとなっています。第二朗読で使徒ヨハネは「互いに愛し合いましょう」と呼びかけますが、その愛はそもそも神によって私たちに示されたものであるとされています。私たちがお互いに愛するという時、それは私たちの人間的な、感情的な好き嫌いではなくて、イエス・キリストの十字架によって示された、神の愛にならうことです。

そのイエスも、今日の福音朗読の箇所で、「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた」と神の愛に基づいて弟子たちを愛されたことを強調しています。その愛は、損得によらない「自分の命を捨てて愛する」というものです。第二朗読で語られているイエス・キリストの十字架上の死こそが、その究極的な形です。
そしてやはり、使徒ヨハネと同じように、イエスも「互いに愛し合いなさい」と言われています。愛を受けていることを知っているだけでは不十分で、愛を知っているなら、同様に自分も実際に愛するよう招かれているということです。

愛を受けていることをよく理解して感謝し、自分もまたその愛を実践することで、第一朗読のように喜びの福音が世界へと広がりを見せ、「神は人を分け隔てなさらない」というペトロの言葉が人々に受け入れられるのではないでしょうか。

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