メッセージ - B年 祭祝日

今日の三つの朗読箇所には、「契約」と「血」という言葉が共通して現れます。

第一朗読では、モーセが献げ物であるいけにえの血の半分を祭壇に、もう半分を民に振りかけ、イスラエルが神と契約を結びます。エジプトから救い出された民は、その救い主である神と特別な関係にあることを選びました。

第二朗読では、いけにえの動物の血ではなく、キリストの血こそが私たちの罪をあがない、神と人との間に永遠の契約を結ばせるものだと語られています。

福音朗読の、マルコ書による最後の晩餐である過越の食事の場面では、イエスが与えるパンをその体であるとすると共に、杯を人々のための「わたしの契約の血」であるとしています。過越、すなわちイスラエルの民が死の危機から命へと救い出された出エジプトを想起する食事において、イエスはこれから十字架の上で献げる死を通して人々を神の生命へと導く、その言葉が示されています。ですから、ミサの中で受ける聖体の内に、私たちはイエスが招いて下さった神との特別な関わりを思い起こします。

血は生命力の象徴であり、それゆえイスラエルの民は、肉は食べても血は口にすることはなく、生命の恵みを与えて下さった神に属するものとして特別に献げました。私たちはそのようなことは気にしませんが、それでもキリストの血の内に、神が与えて下さる生命の現れを見出します。

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