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使徒的勧告「喜びに喜べ」に基づく「聖性への招き」というテーマに沿って、今年の聖書週間に読みたい聖書箇所を紹介する最後の記事です。

第四章 今日の世界における聖性のしるし
教皇フランシスコは、イエスが求めている生き方に欠かせない、いくつかのしるしや心の姿勢を取り上げます。

辛抱、根気、柔和
「無慈悲、憤り、怒り、わめき、そしり」などの一切の悪意を捨て(エフェソ4:31)、「悪に悪を返さず」、かえって「善をもって悪に勝つ」ようパウロは呼びかけます(ローマ12:17)。自分は他者より優れていないとへりくだり(フィリピ2:3)、慎みをもってキリストに倣って苦しみを耐え忍ぶ(一ペトロ2:20-21)穏やかな強さを持つことが大切ですが、それはキリストによって平安にされた心があってこそのものです(詩編23:4、27:3、ルカ1:79、エフェソ2:14)。

喜び、ユーモアのセンス
忍耐することと、悲しく沈んだ心でいることは違います。苦しみの中でも(一テサロニケ1:6)、いつでも(フィリピ4:4)聖霊によって主のうちに喜ぶのがキリスト者としての生き方です。イエスご自身が喜びにあふれ(ルカ10:21)、また出会った人々に喜びをもたらす方でした(ルカ13:17)。私たちの喜びは、消費主義的・個人主義的な喜びではなく、分かち合い、与え合う喜びです(使徒言行録20:35、二コリント9:7)。

大胆さ、熱意
イエスが何度も繰り返された、「恐れることはない」(マルコ6:50)、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいる」(マタイ28:20)という言葉が私たちを力づけ、勇気をもって歩み続けるように支えてくれます。使徒たちも、不安や恐れから閉じこもっていたくなる誘惑に打ち勝って、自分自身を開いて踏み出すことができるよう、聖霊の助けを願って祈りました(使徒言行録4:29-31)。

共同体の中で
聖性への道は、一人で歩むものではなく、周りの人々と共に歩む共同の道です。そこには、御父と御子が一つであるような、親密な交わりがあるべきです(ヨハネ17:21)。

たえざる祈り
聖性は、神に対していつも開かれていることの実りです。それは祈りによってあらわされます。神のみ言葉は私たちの歩む道を照らす光です(詩編119:105)。また、聖なる者は、祈りの中で他者への兄弟愛を示します(二マカバイ15:14)。

第五章 闘い、警戒、識別
キリスト者の生活は、悪の誘惑に抗い、福音を告げるためのたえざる戦いです。利己心、高慢、憎しみなどの悪は、いつも私たちに襲いかかろうとしています(一ペトロ5:8)。

灯をともし、目を覚ましているというイメージで、いつも私たちが悪に対して鈍感にならないように、注意しているように、聖書の言葉は呼びかけています(マタイ24:42、マルコ13:35、ルカ12:35、一テサロニケ5:6-8)。「サタンでさえ光の天使を装う」からです(二コリント11:14)。

私たちは、何が聖霊からもたらされるよいものなのか、何がこの世の考えや悪に由来するのかを識別する必要があります(一テサロニケ5:21)。それを知ることは、神と、神がお遣わしになったイエス・キリストを知ることにつながります(ヨハネ17:3)。

(終わり)

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