メッセージ - C年 降誕節

ヨハネ福音書の冒頭では、主イエス・キリストのこの世への訪れを、マタイ福音書やルカ福音書のような赤ん坊の誕生の場面ではなく、神と共にあり、神であった言(ことば)が、暗闇の中ですべての人を照らす光として世に来られた、と描写しています。

降誕祭・クリスマスに私たちはイエスの誕生を祝いますが、それは単に微笑ましい新しい命の誕生を祝うものではなく、神の国を告げ知らせた方、貧しい人と共に生き、病の人・傷ついた人に手を差し伸べた方、十字架の上で私たちのためにご自分の命をささげられた方が、世に来られたということを思い起こして祝います。使命を持ってこの世に来られた方の生き方を心にとめながら、私たちはその方の誕生を祝うのです。

ですから、そこに私たちは、イエスと私自身、イエスと人々、イエスと現代の世界という関係性を見い出しながら、そしてそれがどのようなものであるかを聖母マリアのように考えながら、幼子イエスの誕生に思いをはせます。このことが、通常の赤ちゃんの誕生の祝いとの違いです。

クリスマスは幸せな雰囲気をもたらしてくれるものですが、キリストを信じる者として、その生と死と復活までも含めて、主の誕生を祝いたいと思います。

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