本の紹介

このたび、日本聖書協会から新しい翻訳の日本語聖書、「聖書協会共同訳」が刊行されました。1987年に日本初のプロテスタント・カトリックの共同訳である「新共同訳」が発行されてから長い年月が経過しており、その改善を望む声に応えて出されたものです。

この翻訳は新共同訳と同じくプロテスタント・カトリック共同で行われましたが、その方針は新たに「礼拝での朗読にふさわしい、格調高く美しい日本語訳を目指す」とされ、その実現のために原語担当者と日本語担当者が協力して訳文の作成に当たりました。

その他、新翻訳聖書事業についての情報は、日本聖書協会のウェブサイトにて見ることができます。翻訳事業の経緯や重要な訳語の変更、聖書協会共同訳の特徴など、詳細についての冊子、『聖書 聖書協会共同訳について』『聖書 聖書協会共同訳(特徴と実例)』のPDF版もあります。どうぞご覧ください。

また聖書協会共同訳聖書はすでに発売されており、全国の取り扱い書店、オンライン書店で購入できます。

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本の紹介

E・M・バウンズ著「1分間の黙想 祈りの力」(日本聖書協会 2016年)

忙しいとき、私たちはその忙しさに追われて祈る暇もないと感じるか、祈ること自体さえ忘れてしまいます。けれどもそんなときこそ、本当は祈りが必要なのかもしれません。

本書は、そんな人のために、一年366日分(うるう年も安心!)の短い黙想と祈りの材料を与えてくれる本です。文庫本ほどのサイズの1ページが日付ごとに1日分として当てられており、さっと読むだけならまさしく「1分間」ですむほどの分量しかありません。

それぞれのページには、まずテーマとなる「見出し」があり、それから旧新約聖書から取られた「聖書の短い一節」が引用され、その聖書の言葉についての短い「解き明かし」があり、最後にやはり短い「祈りの言葉」があります。読むだけなら確かに1分間ですが、それをたった5分間にするだけでも、豊かな黙想と祈りの時間になるでしょう。聖書の言葉をゆっくり二、三回繰り返して読んだり、本にある解説だけでなく、もう少しだけ自分が感じる御言葉のメッセージに思いをはせてみたり、自分自身の言葉で祈りを加えてみたり、ほんの数分間心を据えるだけで、すばらしい恵みの時になると思います。

朝起きた時、通勤の途中に、休憩時間に、あるいは寝る直前に、短い時間でも黙想し、祈ることができる機会と習慣を与えてくれる本です。