メッセージ - C年 年間

第一朗読の「御言葉はあなたのごく近くにあり、あなたの口と心にあるのだから、それを行うことができる」(申命記30:14)というモーセの言葉は、非常に印象的です。モーセは律法を民に伝え、神に従うよう呼びかけますが、その戒めは天や海のかなたなど、どこか遠く、手の届かないところにあるのではない、と語ります。

このモーセの言葉を心に留めながら福音朗読の「善いサマリア人のたとえ」およびイエスと律法の専門家とのやりとり(ルカ10:25-37)に耳を傾けるとき、何が大切なのか考えさせられます。イエスが教える隣人愛は、あれこれと考察し論じるものではなく、実行するべきものです。「愛すべき隣人とは誰か?」「誰が自分の隣人に含まれ、誰がそこから除外されるのか」などと問う前に、まず目の前にいる人に手をさしのべるよう、イエスは私たちを招きます。

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