メッセージ - C年 年間

聖書におけるいやしは、単に「病気の状態から肉体が回復すること」ではありません。それは社会への復帰であり、人々に受け入れられることであり、神に見捨てられたのではなく、愛されていると確認することでした。傷ついた全人格のいやしでした。福音朗読(ルカ17:11-19)における、いやしを求めるサマリア人の必死の訴えと、いやされた後の彼の賛美と感謝が、その重みがどれほどであったかを示しています。第一朗読の列王記(王下5:14-17)に登場するナアマンも、重い皮膚病からの回復に神の働きを認めました。

私たちにも、日々の生活の中で手にして当たり前と思っていることに、大きな恵みを感じ取るチャンスが与えられています。病に限らず、倒れて傷ついた状態から回復するときに、立ち上がる力を与えられていることを実感します。周りの人の支えがあり、恵みに生かされて、引き上げてもらっていると気づきます。そのとき、同時に感謝の心を表すことができるように願いたいものです。

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