メッセージ - A年 降誕節

先週の待降節第4主日の福音に続き、マタイ福音書の誕生物語において(2:13-15,19-23)、夢の中で受けた神の言葉に従うというモチーフが取り上げられます。命の危機にあって、ヨセフは三回にわたり、夢の中のお告げに従って行動することにより、自分の家族を守ります。自分自身ではなく神の言葉に信頼して行動するときに、家族が助け合い、危機を乗り越え、家族として一つになる姿が描かれています。

許嫁のマリアが聖霊によって身ごもっていることを知ったときも、ヨセフはひそかに縁を切ろうと決心しましたが、やはり夢の中のお告げに従い、マリアとその胎内の子を受け入れて家族になりました。マタイ福音書におけるイエスの誕生物語に見られる、この「夢の中のお告げ」に関する一連のエピソードを今日祝う聖家族のあり方から考えると、何が家族を一つにしているのかが明らかになります。ヨセフとマリアとイエスが家族として一つになっているのは、血のつながりによってではなく、共に神の言葉への信頼によって、です。これは、私たちが家族的な共同体を形成するときにも重要な点であると思います。

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