メッセージ - A年 年間

今日の福音は山上の垂訓での一部が読まれています。この中でイエスは「あなたがたは地の塩、世の光である」と教えています。この「地の塩」「世の光」という言葉が、私たちの才能と主への献身をもって、社会の手本、規範となるような人となることを示しています。そのためイエスはそれぞれが持っているものを主にささげることによって、その規範を人々に示すように招かれています。だからこそイエスは「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい」と教えられています。

しかし私たちが神に何を捧げようかと考えた時、それぞれ捧げるものとして才能や財産を考えると思います。一方でいつも私が考えるのは、私自身捧げるようなものは持っていないということです。その時に考えなければならないのは、私たちが持っている光はイエスから来ているということです。イエスは自らを捧げ、死からの復活という過越しの神秘を通して私たちに希望を示されましたが、私たち自身もその光を照らさなければなりません。すなわち私たちが自らの光を通して、イエスの示してくださった光を人々に現します。だからこそ私たちは困難のなかにある時も主に従うことを通して、その困難を乗り越える恵み、過越しの神秘に与る希望が与えられていることを示すように招かれています。その意味で私たちは、困難の中にあっても、いつも喜び、その喜びを分かち合わなければなりません。それが私たちにとっての捧げであり、「光を人々の前に輝かせる」ことだと言えます。

私たちが困難の中にあっても、主に自らを捧げ、従うことができる恵みを願いましょう。