メッセージ - C年 待降節

きょうから、待降節に入りました。典礼の色も変わりました。今までは、ずっと、緑色でしたが、待降節に入って紫色に変わりました。待降節と言えば、最も特徴的なシンボルは、アドベントクランツです。そのクランツに、4本のろうそくを差しておくのです。そして、そのロウソクを4週間にかけて、日曜日ごとに、1本ずつに、火を灯していくということです。そして、アドベントクランツに、常緑樹の葉を土台にして、その上に4本のろうそくを立てます。その冬の緑の葉は、希望また永遠の命を象徴しています。つまり人生において、どんなことが起きても、希望を失わないで忍耐強く生きることが大事です。きょうの福音朗読で、主イエスがおっしゃったように、「太陽と月と星に徴が現れる。地上では海がどよめき、荒れ狂うので、諸国の民は、なすすべを知らず、不安に陥る。人々は、この世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのあまり気を失うだろう。天体が揺り動かされるからであると。しかし、このようなことが起こり始めた時に、まず、「身を起こして頭を上げなさい」とおっしゃっています。なぜなら「あなたがたの解放の時が近いから」です。言い換えれば「主イエスは、このような出来事が起こった時に、身を隠して、逃げなさい。世が滅び去り、裁きの日があなたがたに訪れるから」とは、言いませんでした。「身を隠し、頭を下げなさい」ということではなく、「身を起して、頭を上げなさい」とおっしゃいました。「信仰を身に付け、希望を持って生きなさい」という意味です。

主イエスは私たちに、「それは、恐ろしい出来事ではない、怖いものでもないのです。かえって、喜びの内に立ち向かってください。」と教えています。なぜでしょうか?その答えは、きょうの福音の28節に書いてあります。「あなたがたの解放の時が近づいているから」です。罪の暗闇から解放されて、救いや自由を得る時が来ると、きょうの第一朗読で預言者エレミアがおっしゃっています。また、人生において、どんなことがあっても、まず、気を落とさないで、希望を持って、信仰の内に生き、歩み続けてくださいと、きょうの第二朗読で使徒パウロが言っています。

どうか、きょうから、4週間にかけて、待降節を過ごしていく中で、まず、希望を持って、そして、この1年間の歩みを振り返りながら、深く反省して、主の御降誕を相応しい心で、迎えましょう。アーメン