釈義 - C年 年間

テーマ : 望んでいること

第一朗読:知恵18,6-9

知恵記は第二聖書正典の書物の一つである。紀元前一世紀に、エジプトに住むユダヤ人によってギリシア語で書かれた書物であり、ユダヤ教の伝承(七十人訳)とヘレニズム文化に関連している。第一朗読の言葉は詩的な形を使ってモーセの時代にエジプトで最初に行われた過越の子羊祭りについての情報を伝えている。6行目の意味は、この過越の子羊祭りが昔の預言者の言葉通りの出来事だということである。7行目と8行目は、ユダヤ人が解放されたことがエジプト人にとっての重大な出来事であったということを意味している。9行目の意味は、秘密のうちに(自分の自宅で)行う過越の子羊祭りの時、ユダヤ人たちが常に一致するという契約をしたということである。

第二朗読:ヘブライ11,1-2,8-19

ヘブライ人への手紙の著者にとっての信仰は、望んでいる事がらの保証である。旧約聖書の時代に、神に選ばれた全ての人々の道が信仰から始まった(11,8-11)。彼らの信仰の目的は、この世にある事ではなく天国である(11,16)。これは実際、人生の目的である。

福音朗読:ルカ12,32-48

福音書の言葉は、この世に旅する信仰を持っている人々(キリスト者)がどのような生活をすべきかという問題と関係する。この世にあることが彼らの目的ではなく、主の日(キリストが再び来られる日)を待っていることこそが目的である。主の日を待っているというのは主の御旨を行うことである(12、35-48)。それが完全に出来た人々は神の国(天国)に入る(12,32)。