釈義 - C年 年間

第一朗読: シラ3,17-18.28-29

シラ書は紀元前2世紀の間(約180年)にヘブライ語で書かれた書物であるが、ユダヤ教聖書正典に入らなかった。この書物の著者はシラの子イエスである(シラ50,27)。そのすぐ後(約130)、ギリシア語へ翻訳され、七十人訳(LXX)に入り、キリスト教の聖書のうちの、第二聖典の書物と呼ばれるようになった。シラ書の著者はユダヤ教の知恵やユダヤ人の民衆的な知恵をヘレニズムの知恵と混ぜ合わせ、完全な人生についてさまざまな事を教えている。第一朗読の主題は柔和である:「子よ、何事をなすにも柔和であれ。そうすれば、施しをする人にもまして愛される」。

第二朗読:ヘブライ12,18-19.22-24

第二朗読の言葉は、ヘブライ人への手紙の著者がユダヤ教の元(モーセ)の律法を原初キリスト教の元(新しい契約の仲介者イエス)と比べている。「怖い神」と言う神のイメージ(12,18-19)の代わりに、キリスト者が「われらと共にいる神」と言う神のイメージを信じている(12,22-24)。

福音朗読:ルカ14,1.7-14

イエスのたとえは現代社会と強い関係があると言えるだろう。人間の知恵では「一番になる」ということが人々にとって最も望まれることである。偉い人は偉いが、「俺は偉い人」と思っている人は11行の教えを学ばければならないだろう。:「だれでも自分を高くする者は低くされ、 自分を低くする者は高くされるからです」。