メッセージ - C年 年間

宣教を始められたイエスは、安息日に会堂で預言者イザヤの言葉を読みました。
「貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれた・・・」。
そして耳を傾けていた人々に対して、「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」と言われました。「捕らわれている人に解放を、目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にし、主の恵みの年を告げる」、それが今、人々に語りかけているイエスにおいて実現する、というのです。イエスが語られる言葉の力強さ、ご自分の使命へのゆるぎない信念を見て取ることができます。

「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」という言葉は、イエスの宣教から時代を下った、福音書を著したルカの時代の人々への言葉でもあり、そしてまた、現代、まさに今生きているわたしたちへの言葉でもあります。聖書に書かれているイエスの出来事は確かに二千年前のことですが、それは単なる昔話、既に起こったことをただ報告してるだけではない、もう終わってしまったこと、今はもう関係ないことではない。二千年前に働いていた同じ神の力が、今も私たちの間で働いている。その力を、喜びを感じていますか?そういうメッセージが、ここに込められています。

「聖書の言葉が今日、ここで実現」するためには、使徒パウロがコリントの教会への手紙の中で教えているように、わたしたちが主とともに、キリストの体の一部として働くことも必要です。わたしたちが体の部分部分として、お互いに助け合いながらキリストとともに働くなら、そこには神の言葉の実現があるでしょう。

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